こんにちは、SAYAです(人・ω・)☆ 今回は中国武術の元日本代表で、現在は俳優として映画『TOKYO TRIBE』や『仮面ライダードライブ』などでアクションシーンを演じている松浦新さんにお話を伺ってきました!
『TOKYO TRIBE』でスカンク役を演じたきっかけとは

園子温監督の『TOKYO TRIBE』でスカンク役を演じられていますね。出演が決まった時はどんな気持ちでしたか?



























YouTube上で公開オーディションをやっていて、ダメ元で送ったので正直決まるとは思ってなかったんです。自己紹介後に原作のワンシーンを演じるといった課題があり、僕はそれを無視して中国武術の試合の動画を送ったのですが、そしたらまんまと通ってしまって!そこからは面接までトントン拍子だったのですが、いただいた役が結構大きかったので、嬉しいのと同時にビックリしました。



























作品に対する取り組み方で心がけていることはありますか?



























役が与えられた時って、脚本に書いてある情報しかないのですが、僕の場合はいただいた役の脚本に書かれていないバックグラウンドを勝手に作ったりしています。年齢だとか兄弟編成だとか。



























ご自身で設定を考えてその役になりきっているわけですね。



























ただ、その設定を1つにはしないようにしています。その役を「こうだ」と決めつけてしまうと、監督さんのイメージにそぐわない場合もあるので。カチッとは決めないようにしていますが、脚本に書いてあることを参考に、「大体こういう人なんだろうな」というイメージを自分なりに考えて、何パターンか用意するようには心がけています。
『TOKYO TRIBE』ラストシーン、実は・・・。



























印象に残っている撮影裏話があれば教えていただけますか?



























『TOKYO TRIBE』って、武蔵とか渋谷とか新宿のチームVS、池袋のチームの抗争のお話なんですけど、僕が演じたスカンク役は池袋側の人間だったんですね。ちょっとネタバレになってしまうのですが、最後みんなで円になって「LOVE&PEACE」みたいなシーンがあるんです。そこでなぜか本来敵側であるはずの僕も円の中に入るよう指示されて。今まで揉めてたのに円の中に敵側のやつが紛れ込んでいるっていうのは不思議だし、とても印象深かったです。



























それはすごいですね!監督さんに直接ご相談されたりもしたのですか?



























「僕、本当にここにいて大丈夫なんですか?」とは聞いたのですが、「いや大丈夫だから。いてくれ」って言われてしまって。なのであとは、そこでどういう風に振る舞うべきかを自分で考えた感じです。



























監督の意図も汲み取りつつ、ということですね。



























それが正しかったのかは分からないですけど、何も言われず、そのシーンも無事に使われていたので、結果あれで良かったんだなって思いました。
アクションシーンの知られざる苦労



























様々な作品でアクションシーンに出演されていますが、一番大変だったことは何ですか?



























『仮面ライダードライブ』やNHKの正月特番『陽炎の辻〜完結編〜』、まだ公開されていませんが中国の映画でもアクションシーンをやらせていただいて。それで、相手の人と呼吸を合わせるっていうことが結構大変だなと。一人で動く分には自分のペースで全力を出せば良いのですが、相手がいる時はスピード感を合わせないとシーンが成り立たないので。



























中国武術の選手としても試合に出られていますよね。試合の時はそういったことは考えないのですか?



























考えないですね。自分のペースで、全力でいきます。カメラは枠の中に収まらないといけないので、あまり大きく動くと枠からはみ出てしまうんです。中国武術の時は大きく見せることが重要になるので、そういった意味では今までやってきたこととは真逆になりますね。



























カメラの心配もしながらとなると、試合とはまた違った緊張感がありますね。



























海外作品って結構、頭から足の先まで引きで撮るんですけど、国内作品は近くで顔を映してカットを割って、引きで撮る際はスタントマンを使うっていうのが主流なんです。『仮面ライダー』のアクションシーンは中に入っているのがスタントのプロだからか結構引きで撮っていることが多くて、そういった意味ではやりやすかったです。



























なるほど。



























あと大変だったことといえば、この前中国へ行った時にワイヤーアクションをやったんです。動くとワイヤーが擦れて、足の皮がめくれたりするのですが、そういうのが大変ですね。



























大変だし、痛そうですね!(◎_◎;)



























集中しているからか、不思議と撮影している時はあまり苦しいとは思わなくて、後から気づくんです。終わってお風呂入った時とかに。



























撮影の裏には、並々ならぬ努力や苦労があるのですね。
中国武術を始めたきっかけは『ドラゴンボール』!?



























小学校5年生の頃に体育館でカンフーのレッスンが始まったのですが、横で太極拳の先生をやっていた母親に「『ドラゴンボール』みたいやから行ったら?」って言われて、最初は行きたくなかったんですけど『ドラゴンボール』の響きに釣られて行っちゃいました(笑)。



























(笑)。中国武術にはその時からハマってしまったということですか?



























当時はサッカーもやっていて、カンフーの方は嫌々続けていました。でも僕成長が遅くって、サッカーだと大きい子たちに当たり負けしてボール取られちゃうし、何かと不利だったので、次第に身長差が関係ない中国武術にシフトしたんです。今でこそメッシ選手とか長友選手とか小さくてもすごい選手がたくさんいますが、当時は中田選手とかガチッとしている人たちが活躍していたので「無理だな」と思って中国武術に専念しました。



























毎日どのぐらい練習されていたのですか?



























一番すごい時はサッカーのクラブが6時半とか7時ぐらいに終わって、そこから武術の練習に行って、家に着くのが21時〜23時ぐらいとかでしたね。



























それで次の日に朝から学校に行くんですよね。すごい!家に帰ったら思いきり食べてしまいそうですね。



























それがあまり食べなかったんですよ。水を飲んでしまうんで、お腹すかないんです。



























では、日頃のトレーニングで心がけていることなどはありますか?



























あまり重いウエイトでのトレーニングはしないようにしています。筋肉が肥大してしまうと反応が遅くなってしまうので、僕は「初動負荷」という、動く時に負荷がかかるトレーニングをしています。



























ボディビルダーのような、大きく見せる筋肉とはまた違った鍛え方ということですね。



























自分の感覚だとは思うのですが、ベンチプレスなどは体が重くなる気がするのであまりしないです。軽いもので素早く、瞬発力を鍛えるようにしています。
松浦さんがアクション俳優として尊敬している人物とは?



























中国武術といえばブルース・リーさん、ジャッキー・チェンさんなどが有名ですが、新さんが尊敬している人は誰ですか?



























いっぱいいるんですけど、特にジェット・リーが好きで。彼の作品は全部見ています。



























ご自身のアクションの参考にもされたり?



























それもありますね。ジェット・リーは根暗な部分を秘めている感じがして好きなんです。親近感があって共感できるというか。
イケメンの気になるプライベートにも直撃!



























オフの日はどんなふうに過ごしていますか?



























筋トレをしたり、映画を見たりしています。映画好きなんですよ。流行ってる映画はあまり見なくて、基本は「アクションがある映画」「好きな俳優が出ている映画」この2つが基準です。好きな俳優が出ていなかったら見ないし、逆に好きな俳優が出ていたら内容に興味がない映画でも見たりします。



























なるほど。じゃあ気になる女性に、「流行りのアニメーション映画を見に行こう」って誘われたらどうしますか?(笑)



























好きな俳優が出ていなくてアクション映画でもなかったら、行かないですね(笑)。個人的には自己破滅系の映画とかが好きで、暗い映画ばかり見ます。



























映画以外で理想のデートのシチュエーションはありますか?



























もしデートをするなら、普通にバトミントンとかやりたいですね。公園とか図書館とか、お金かからなくても楽しめるようなデートが理想です。



























そんな理想のデートのお相手は、どういったタイプの女性が選ばれるんでしょうか?



























強い女性が好きです。メンタルが強くて、何かあってもグッと耐えれる大和撫子みたいな女性。「俺についてこいよ」って思います。昭和的な女性というか。
アクションシーンなら誰にも負けない俳優になりたい



























今後どんな活動をされていくご予定でしょうか?



























色々な作品に出演させていただいたのですが、自分の中でアクションを思う存分できていないなと思っていて。その時はもちろん、与えられた役をマックスでやっているのですが、後々「もっとできたな」と思うこともあります。大暴れする作品とか挑戦してみたいですね。



























それはすごいですね。作り手に回ることも考えていたり?



























それはないのですが、役をいただくためにも「こんなことをやりたいんです」っていう案を出してはいきたいなと。アクション俳優というか、アクションをちゃんとできる俳優として活動していきたいです。アクションシーンなら誰にも負けない俳優になりたいですね。



























応援しています!本日はありがとうございました。



























ありがとうございました。


松浦 新(まつうら あらた)
俳優兼中国武術者。太極拳の講師でもある母親の影響で、10歳から本格的に中国武術を習い始める。
2007年、世界武術選手権(南挙)にて銅メダル獲得。
2010年、中国政府奨学金制度にて中国北京の国立大学「中央戯劇学院」に入学。
チャン・ツィー、コン・リーなど有名俳優らも所属した「表演系ミュージカル班」にて2年間の演技研修を受け現在に至る。
2007年、世界武術選手権(南挙)にて銅メダル獲得。
2010年、中国政府奨学金制度にて中国北京の国立大学「中央戯劇学院」に入学。
チャン・ツィー、コン・リーなど有名俳優らも所属した「表演系ミュージカル班」にて2年間の演技研修を受け現在に至る。