海外ドラマの出演料は1話で1億円!?映画に並ぶ出演料の理由はどこにある?

海外の人気俳優・女優たちはもれなく超セレブ。映画やドラマに一本出演するだけで、一般人の金銭感覚とはかけ離れた多額のギャラが発生します。フォーブス誌の発表によると、2016年最も稼いだ俳優は、ロングラン人気ドラマ『ビッグバン★セオリー/ギークな僕らの恋愛法則』などで主演を務めるジム・パーソンズでした!いわゆる日本人がよく知る、ジョニデやブラピではなく、ドラマ俳優がNO.1となっています。ちなみに彼の昨年の年収(推定)は25.5億円でした。

彼のドラマ1話あたりの出演料は、100万ドルほど(日本円にしておよそ1億円)だという噂もあります。さすがに彼のこのギャラは破格ではあるものの、海外ドラマの場合、主役クラスになると1話あたり10万ドルとなります。日本だと1クール分の出演料ではないでしょうか。

日本人の場合

一方、日本人の場合はちょっと寂しい金額になっています。超有名俳優やアイドルでもドラマだけで年収が数億となる人はいません。というのも1話あたりの出演料が、数10万円から100万円というのが相場だからだそうです。超有名俳優になり、視聴率が取れてようやく300万円を超えるとのこと。

日本にも数多くの実力派俳優が存在しますが、どうしてもアメリカのような景気というわけにはいかないようですね。そのため日本の俳優陣は、CMなどがメインの稼ぎになっているとのこと。ドラマに出演し、認知度や好感度をあげてCMで商品を紹介する。演技派俳優が意外とCMに出る理由は、そういった裏事情があるのかもしれませんね。

アメリカとなぜここまで差がついているのか?

なぜ、アメリカと日本ではこんなにギャラが異なるのでしょうか。答えは単純、1つの作品にかけている制作費が段違いなのです。コンテンツが英語で作られる、それだけで市場が数倍になります。というのも、英語で制作されたドラマは他の国に輸出しやすいという特徴があります。例えば日本語ドラマは基本的に国内で放送され、台湾や韓国などにも配信されますが、必ず翻訳が入ったうえでの配信となります。

配信国についても、広い範囲で同時期に放映出来るため、大きな市場に対してコミットすることが可能です。『ウォーキング・デッド』などがその一つです。1話あたりの製作費は、一説によると400万ドル(日本円にして4億4千万円)。大量のゾンビや、爆薬やSFX、リアリティのある映像を作るための俳優、カメラ、制作陣など、コスト度外視でパーフェクトな1話を作ろうとしています。またノーマンやアンドリューのギャラは、1エピソード1,000万円を超える時もあるそうです。最新シーズンについては、125以上の国でほぼ同時に放送を見ることができます。全世界展開による勝算があるからこそ、高額な制作費をかけることができます。その結果ギャラも比例して膨らむという仕組みなのです。

映画と並ぶ一大産業に

手に汗握るアクションも、さりげないけど心に残るシーンも、多額の制作費をかけながら、持ちうる力の全てを尽くしてつくったものだと思うと少し見る目が変わります。最近では、テレビと映画の垣根はなくなりつつあります。映画は、短時間でストーリーを愉しむ。ドラマは、長い時間をかけて色々な角度から人間模様や人同士の繋がりを愉しむ。それぞれ住み分けがなされていて、それぞれの良さというものが存在します。このドラマって、ギャラはどうなっているんだろう?なんて疑問を持ちつつ作品を見ると、ちょっとドラマ通ぶれるかもしれませんよ。