映画『96時間(2008年)』でアクションスターとして大ブレイクを果たしたリーアム・ニーソン。それ以前にも『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年)』のクワイ=ガン・ジン役でライトセーバーを華麗に振り回したりはしていましたが、それまでの彼は『シンドラーのリスト』でオスカーノミネートを果たした演技派としてのイメージが強い俳優。そんな彼が50歳を過ぎてからアクション俳優としての地位を確立したことは、世界中の映画ファンが驚いた一大トピックと言えます。
今回紹介する作品は、スクリーンデビューして間もない頃に出演した1作品と、アクションスターとして開花した『96時間』以降に制作されたアクション映画3作品です。この4作を見れば、リーアム・ニーソンの魅力をさらによく知ることができますよ!
1.『バウンティ/愛と反乱の航海(1984年)』
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本作が公開されたのは、今から30年以上前の1984年。当時32歳のリーアム・ニーソンを見ることができます。彼はこの時デビューして間もないこともあり、32歳とは言っても、どことなくフレッシュさが感じられます。
また、こちらの作品にはアンソニー・ホプキンス、メル・ギブソン、ダニエル・デイ=ルイス、ローレンス・オリヴィエといった今となっては考えられないような超豪華キャストが勢揃いしているのも見逃せないポイント。ギラギラとした眼光のするどいホプキンス、まだ好青年という印象が強いギブソン、彫刻のように美しいデイ=ルイス、晩年のオリヴィエ、そして血気盛んなリーアム・ニーソン!
映画ファンにとっては夢のような作品にもかかわらず、こちらはDVDのレンタルがないため今では見る機会がほとんどないと言ってもいい作品です。FOXムービーでの放送を除けば、DVDを購入するかVHSでレンタルするしかないかも?ぜひチェックしてみてください!
『バウンティ/愛と反乱の航海』はFOXムービーにて、9月4日(月)18:30ほかから放送します(詳細はこちら)。
2.『特攻野郎Aチーム THE MOVIE(2010年)』
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こちらは1983年から放送されていたアメリカドラマの映画化作品。ドラマ版は第5シーズンまで作られるほどの人気作なのでご存じの方も多いことでしょう。
本作でリーアム・ニーソンはメインキャストであるジョン・スミス(ハンニバル)大佐を演じています。ドラマ版でのスミス大佐に寄せたのか、髪色をロマンスグレーに変えていつもよりさらにダンディさがアップしているのが印象的です。しかしながら本作は、そのダンディさに相反するようなハチャメチャな展開がてんこ盛り。冒頭からハイテンションで巻き起こるアクションとありえないストーリー展開で、見る者を飽きさせません。
いつも深刻そうな顔をしているリーアム・ニーソンも、ここではぶっ飛んだ映画作りを楽しんでいるかのような明るい笑顔。ドラマ版のファンには嬉しいカメオ出演がエンディング後に用意されているので、最後の最後まで見逃せませんよ!
『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』、FOXムービーでの番組紹介はこちら。
3.『フライト・ゲーム(2014年)』
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ファンの間では『96時間』シリーズを筆頭に、強くてかっこいいリーアム・ニーソン主演作品を「リーアム・ニーソン無双作品」と称しているのですが、本作もその一つに分類されています。しかし、これらの作品は、彼の相当なファンでもない限り「どれも同じような内容なんじゃないの?」と思われがち。それは仕方のないことかもしれません。とはいえ、似ているようで面白さはそれぞれ全然違うのだということを、いま一度ご確認いただきたいのです。
本作でのリーアム・ニーソンはアルコール依存症でヘビースモーカー。ダメ男の航空保安官ビルを演じています。けれど、そこはやっぱりリーアム・ニーソン。そこはかとなくデキる男感がにじみ出ていて、「後ろ暗い過去があるのだろうな・・・」と、見る人の想像力をかき立てる雄弁な横顔が印象的な作品です。
またストーリーのほとんどが飛行中の機内で起こるという、完全な密室であることがサスペンスとして非常にスリリングな展開をもたらしています。密閉された空間で繰り広げられる心理戦は、誰にも信用されない・信用できない孤立無援の戦いです。本作の原題が「Non-Stop」であるように、最初から最後まで緊張感がノンストップ。圧倒的不利な状況に追い込まれながら見えない敵と戦う2時間は、見る者の精神も一緒になって追い詰められる体感型サスペンスとなっています!
『フライト・ゲーム』はFOXムービーにて、9月5日(火)22:40ほかから放送します(詳細はこちら)。
4.『誘拐の掟(2014年)』
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先ほどの『フライト・ゲーム』と同時期に制作された本作、ここでもリーアム・ニーソンは元アルコール中毒という役回り。主人公であるマットは優秀な刑事でしたが、ある事件をきっかけに辞職。その後は断酒し、無免許の探偵として細々と生活しています。と、ここまでの設定を読んで「さっきのフライト・ゲームとたいして変わらんやんけ!」と、お思いになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、こちらの作品こそ、リーアム・ニーソンの隠れた名作と言っても過言ではないのです。
『フライト・ゲーム』が密室空間での心理サスペンスであるのとは対照的に、こちらはどんよりとした薄曇りの空の下、ニューヨークの裏路地をひたすら歩いて黙々と捜査を積み重ね、コツコツと事件に迫る陰鬱な探偵の物語です。一見すると地味だと思われがちですが、この作品は大人が見て面白い、クラシックテイストな上質のサスペンスとなっています。しかも、一方で事件の内容はかなり猟奇的。サイコスリラー的な側面も強く出ており、今までのリーアム無双作品とはまたひと味違ったスパイスが効いているのが特徴です。
『誘拐の掟』はFOXムービーにて、9月1日(金)20:55ほかから放送します(詳細はこちら)。
タフガイなリーアム・ニーソンの出演作を見れば、明日への活力が湧いてくる
以上が、リーアム・ニーソンをさらによく知るための4作品です。タフガイな彼の作品を見れば、明日からまた頑張る元気が湧いてくるかもしれません。一つでも気になる作品があった方は、FOXムービーでぜひチェックしてみては?