8/27日(日)放送!状況がつかめぬまま突っ走るパニック映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』

Yoshiko

1日最長18時間、海外ドラマを見続けたフリーランスライター。特に好きな映画・ドラマのジャンルはゾンビ、サスペンス、FBI&CIAもの。元ファッションバイヤーのスキルを活かし、ラブコメ系映画・ドラマに対しては画面に向かって辛辣な野次を飛ばしている。ヨガ、ボクシング、クロスフィット、サバイバルゲームが趣味の自称肉体派だが、自転車に乗れないばかりか泳げない。現在はダンサーとしても国内外で活動中。

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「その時、何が起きたのか?」―――全貌の見えない襲撃者への恐怖を煽るキャッチコピーと、公開前の謎のプロモーション映像が話題となった『クローバーフィールド/HAKAISHA2008年)』。このたびFOXムービーにて放送されるということで、ネタバレしない範囲で、改めて作品の魅力をご紹介します!家庭用カメラで撮影されたかの様な臨場感たっぷりの映像と、落ち着く隙なし、パニック一直線の85分。夏の終わりにぜひ、混乱の中で逃げ惑う大衆へと紛れ込むスリルを味わってみては。

1. 楽しいパーティーが一転!自由の女神の頭が降ってくる


TheMoviePark公式YouTubeチャンネルより
 
この映画を特徴付けているのは、終始どこか靄がかかったように事件の全貌が把握しきれない、という不安感。限られた情報を頼りに怯え逃げ惑う、その恐慌状態が作品のキモとなっています。そんな中で明らかにされる数少ない情報の一つは、作中で公開されている映像自体が、米国国防総省の保管している事件映像記録そのものであるということ。「かつて“セントラル・パーク”と呼ばれた地区で回収された」という目撃記録、そして暗号名は“クローバーフィールド”。

「この映像が世に出た時点で、セントラル・パークはないってこと?」不十分な情報に疑問を抱いていると、恋人同士と思しき男女の映像が流れます。それは、昇進して日本へ行くことが決まった主人公ロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)が撮影したビデオ映像。彼女ベス(オデット・ユーストマン)との楽しい思い出を撮影したものに、ロブの友人ハッド(T・J・ミラー)が上書き録画してしまいます。

上書きした映像はロブの送別パーティー。たくさんの友人たちがしばしの別れを惜しみつつ、ロブの成功を祝うメッセージを述べていきます。そんなパーティー中に起こった突然の大揺れと停電。外を見ると近くで大爆発が起こったり、自由の女神の頭が空から降ってきたりとみるみるうちに街が破壊されていくのです。そんな中、逃げ惑う人々に押し流されながらロブたちはビルの隙間から大きな“怪物”を見たのでした。

2. チラリズムで釘付けに!あの怪獣って何なの?


© 2017 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

この映画の製作者の1人は海外ドラマ『LOST』や『フリンジ』でもおなじみのJ・J・エイブラムス。映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年)』や『SUPER8/スーパーエイト(2011年)』で監督を務めたことでも有名です。親日家としても知られている彼ですが、そのためなのか、本作品の原題『Cloverfield』の日本タイトルにはdestroyer(破壊者)という意味の“HAKAISHA”をプラスされています。実はこの映画、J・J・エイブラムスが日本のゴジラからインスピレーションを受けて製作に取り組んだのだとか。

「アメリカでもゴジラのような怪獣映画を作りたかった」という彼が手掛けたこの映画は、最初から最後までカムコーダ撮影という手法がとられています。プロではなく素人によるビデオ撮影風の映像なので、大きな揺れがあったり、人物が映っていなかったり、真横を向いていたりととにかく自由奔放。見ていると酔ってしまいそうなほどの激しいカメラワークで、実際に現場にいるような気分になれるでしょう。

そんな中でちょいちょい出てくる謎の怪獣は、全貌が見えないだけに気になる!「全部見えるよりチラリズムがいい」と言われるのは本当で、思わず映像に釘付けになってしまいます。ラストでカメラの前に現れる怪獣は日本人が想像するゴジラとはちょっぴりかけ離れた・・・、あまり詳しくは言えませんが、とっても生々しい姿をしています。監督マット・リーヴスが「現代人が抱えている不安を意識していた」と語っていたことから、あの怪獣は人の心に潜む闇そのものを具現化しようとしてデザインされたのかもしれません。

3. 大切な人を、日頃から大切に思うこと


© 2017 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
 
突然起きた大パニックによって、恋人ベスと離ればなれになってしまったロブ。ベスが自宅のアパートで瓦礫の下敷きになり、身動きが取れないでいることを知って、ハッドを含む数名の友人と助けに向かいます。その道中は、謎の寄生虫に襲われたり、正視に耐えない悲惨な死を目撃したり、軍の銃撃戦に巻き込まれたり・・・まさに地獄絵図!

もしも自分が劇中のような災厄に見舞われたら、命がけで大切な人を助けに行けるだろうか。大切な誰かを助けに行こうとする友人を見て「ついて行くよ」と言えるだろうか。いくら考えてみても答えは出せませんでした。しかし見終わった後に確かに胸に残るのは、いつ何が起こるか分からないからこそ、日頃から友人や恋人・家族を大切にしようという思い。劇中で友人や恋人と離れる直前に「ひどいことを言ってしまった」と後悔する登場人物たちの姿が胸を締め付けます。近くにいる人ほど、そばにいることが当たり前になってしまいがちですが、そんな自分をちょっぴり見直してみたくなる映画です。

4. 戦闘シーンは見応えたっぷり!ミリタリー映画好きも大満足

この映画の戦闘シーンは迫力があって見応えたっぷり。パニック映画だけでなく、ミリタリー映画も好きな筆者としては、大満足の仕上がりです。カムコーダ撮影の作品は「制作費を削ったのかな?」と頭をよぎるものもありますが、本作に関してはそんな気配はありません。ただし、かなり手ぶれ風に撮影されているため、めまいや吐き気をもよおすかもしれません。直前にフレンチトーストやチョコレートなど、胸焼けするような食べ物はご遠慮いただいた方が良いでしょう。

そんな『クローバーフィールド/HAKAISHA』は8月27日、日曜日18時10分ほかより、FOXムービーで放送します!(詳細はこちら