松本潤さん&有村架純さん主演『ナラタージュ』より、俳優の古舘佑太郎さんインタビュー

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許されない恋を描いた注目の恋愛映画が公開!

「教師と元教え子」の禁断の恋を描いた映画『ナラタージュ』が10月7日(土)に全国で公開されます。原作は島本理生さんが執筆した同名の恋愛小説で、2006年版「この恋愛小説がすごい!」にて第1位に輝いています。監督を務めるのは『世界の中心で、愛をさけぶ』を手がけた行定勲さん。松本潤さん、有村架純さんなど豪華キャストが集結し、不器用で真っすぐな愛情表現、葛藤をリアルに演じています。

作品概要

大学2年生の春。泉のもとへ、高校時代に演劇部の顧問教師だった葉山から、後輩のために卒業公演に参加してくれないかと誘いの電話がくる。葉山は高校時代、学校になじめずにいた泉を救ってくれた教師だった。卒業式の日の誰にも言えない葉山との思い出を胸にしまっていた泉だったが、再会により気持ちが募っていく。二人の想いが重なりかけたとき、泉は葉山から、離婚の成立していない妻の存在を告げられる。葉山の告白を聞き、彼を忘れようとする泉だったが、ある事件が起こる――。

黒川博文役の古舘佑太郎さんインタビュー

今回は、10月7日の公開に先駆け、主人公の泉と同級生だった演劇部OBの黒川博文さん役を演じた、古舘佑太郎さんにインタビューしてきました!

自然体でのぞんだ「演技の演技」、感触は?

まず、今回のお話をいただいた時はどう思いましたか?
自分のバンドのレコーディングをしていた時に、今回のオーディションのお話をいただいて、突然だったのですごくビックリしました。どうなるか分からないけどとりあえず行ってみようと思ったら、受かってしまって。嬉しい気持ちと驚きの気持ちでいっぱいでしたね。
演劇部員の設定ということで、「演技をしている演技」を求められたり、大変難しい役どころだったと思います。黒川博文役を演じるにあたって大変だった点やこだわった点はありますか?
今回の役は普段の自分にまんま当てはまっていたので、正直、すごく自然体でいました。
黒川さんの役はすごくおちゃらけているイメージですが、普段の古舘さんもそういった感じなのですか?
そうですね。あらかじめ監督からも、「黒川はごく普通の男の子で、普通の恋愛観を持った一般的な大学生だから、メインの恋愛に引きずられることなく自然体でね」って言われて、それが僕の中でずっと残っていました。

自分を形作る、高校1年の切ない経験

性格は黒川さんと似ているとのことですが、となると、恋愛観も似ているのですか?
メインの2人の恋愛事情が複雑で、たくさん世の中にあるわけではないですが、それに対して黒川の恋っていうのはすごくスタンダードだったので。そういった部分では僕のスタンスに近いものがありました。
本当に三者三様の恋愛スタイルが描かれていますよね。例えば葉山先生のように背中を向けているタイプ、工藤さんのように危険な人を追いかけるタイプ、小野君のように愛情深いタイプ、山田さんのようなオラオラタイプ、黒川君のようにペコペコ彼氏タイプ。そんな中でも、一番近いのはやっぱり?
そこもやっぱり黒川に一番近いです。割とあまり難しいことは考えないので。あまり葉山先生や小野みたいな部分もないですね。原作を見た時も思ったのですが、自分が普段よく口にしているセリフを黒川がまんま言ってたりして、ビックリしたんです。
まさにベストな采配だったわけですね。では、例えば今回の工藤さんのような、切ない恋愛の経験はおありではないですか?なにかエピソードがあれば教えてください。
高校1年の時に初めて付き合った子のことは、ずっと残ってはいますね。相手がつらくなってしまったようで結局別れて、僕はその後も好きだったのですが、相手に新しく彼氏ができてしまって。
おっと・・・。
そういう経験をしたことがなかったので、高校時代は丸々それで落ち込んでいました。今思うとちょっと痛々しいですけど、突然本を読み出したり、月を見上げたり(笑)。でもその失恋が今の自分を作っているような気がします。
過去の恋愛が糧となって頑張れる部分があるわけですね。つらい経験をしっかりご自身の成長につなげているところがすごい!

 

収録中におしゃべりが止まらない!?共演者はとても仲良し

ご自身の中で一番思い入れの深いシーンはどこですか?
映画の後半で、ある悲しい出来事が起きて。黒川が普段のようにはしゃげなくなるシーンが来るんです。そこが自分の出演しているシーンでは一番ですかね。
普段通りでいられない瞬間、確かに演じがいがありそうです!他に、撮影中に印象深かったエピソードなどはありますか?
僕が一番掛け合いを演じて絡んだのが、金木伊織役の駒木根隆介さんなんですけど、彼は僕よりも全然年上で36歳なんですよ。だけど高校生役をやっているという。
えっ、見えないですね!(◎_◎;)
しかも役では、僕より年下の設定なんです。1ヶ月の間、撮影中もそれ以外もずっと一緒にいて、本番の演技でもずっと掛け合いを演じていたので、すごく仲良くなって。「オンリー」っていう音声だけを別録りするシーンで、監督に「2人でアドリブで話してくれ」って言われたんですけど、話が盛り上がり過ぎて止まらなくなってしまって。シーンとしては10秒ぐらいなんですけど、6分ぐらいずっと喋り続けていたので、途中から演技なのか現実なのか分からなくなってしまったんです(笑)。
そんなにたくさん喋った中から抜粋されていたんですね!
しかも、現実では僕が敬語で駒木根さんがタメ口、演技では僕がタメ口で駒木根さんが敬語という風に入れ替わってるんです。
こんがらがりそう(笑)。共演者の皆さん、とても仲が良いのが伝わってきます。
そうですね。ほがらかな空気が絶えない現場でした。

他の恋愛映画とは違う!言葉にしない恋の行方

大人の恋愛要素がたくさん盛り込まれた本作ですが、「この映画は他の恋愛映画と比べてここが違う」と思う点はありますか?
この話は、激動のストーリーとして書かれているわけではないんです。そういうところは、少女漫画などでよくある「教師と教え子」の恋愛とは、違うのかなと思います。
というと?
泉っていう主人公は、少女漫画のキャラのように「先生大好き」っていうのをアピールしていく元気っ子じゃなくて、感情を全部出さないタイプなので。だけど映画を見れば、たとえ言葉にしていなくてもすごく好きな想いというのは伝わるので、そういった意味では感情移入しやすい映画かなと思います。
確かに、泉の葛藤はリアリティがあって、共感を誘います。では最後に、今回の映画を通して伝えたいことや感じてもらいたいことはありますか?
『ナラタージュ』というタイトルのとおり、主人公の泉が雨の日に昔のことを振り返っているストーリーなので、たとえここまで複雑な恋愛じゃなくても、昔すごく好きだった人を思い出せる映画となってくれればなと思いました。
私も感情が揺さぶられて、少し前の恋愛を思い出して泣いてしまったので、きっと大成功してると思います!本日はお忙しい中、ありがとうございました。
ありがとうございました。

古舘佑太郎

1981年生まれ。東京出身。ロックバンドThe SALOVERSのVo./Gt.として2010年デビューし、現在は新バンド「2」(ツー)を始動。音楽活動の他に、舞台、映画、ドラマでも活躍中。主な出演作に、ドラマではNHK連続テレビ小説「ひよっこ」(17)、「赤ひげ」(17/NHKBS)、映画では『笹置ROCK!(17/馬杉雅喜監督)、『アイムクレイジー』(17/工藤将亮監督)など。

【キャスト】
松本 潤、有村架純、坂口健太郎、大西礼芳、古舘佑太郎、神岡実希、駒木根隆介、金子大地/市川実日子、瀬戸康史
【スタッフ】
監督:行定勲
原作:島本理生(「ナラタージュ」角川文庫刊)
脚本:堀泉杏
音楽:めいなCo.
主題歌:「ナラタージュ」 adieu(ソニー・ミュージックレコーズ) / 作詞・作曲:野田洋次郎

配給:東宝=アスミック・エース

 

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