NYレポート!ニューヨーカーたちは、どのようにハロウィーンを楽しんでる?

JALEE編集部

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海外ドラマで紹介されるアメリカのハロウィーンは、家の庭先にデコレーションをして31日に子供たちが変装しお菓子をもらいに行くものが多い。しかし大都会すぎるニューヨーク、ほとんどの家に庭はなくアパート住まいが大多数を占めるコンクリートジャングルで、ニューヨーカーたちはどのようにハロウィーンを過ごしているのだろうか?NYでは、ハロウィーンの3週間ぐらい前からスーパーマーケットには大量のかぼちゃが並べられ、お店やレストランの外観ではハロウィーン装飾を見かけるようになった。その飾りの怖いこと。日本では考えられないような本気度の高いおばけを横目に毎日ドキドキしながら出勤しなければいけなくなる。
 

ハロウィーンの恐怖デコレーションを施した店舗(筆者撮影)
 
ドラッグストアやスーパーにはキャンディが山積みされ、期間限定でコスチュームを売る専門店も登場。ハロウィーン直前の木曜日ぐらいから街で変装して出勤する人をちらほらと見かけるようになった。金曜日には、パーティグッズ専門店Party Cityの株式公開を記念してニューヨーク証券取引所で働く人たちも仮装して取引を行うなど、街中がハロウィーン一色になってきた。
 


The New York Times公式Instagram(@nytimes)より
 
10月最後の週末は至る所でパーティが行われ、ついに迎えたハロウィーン当日。朝からコスチュームに身を包んだ人たちを見かけても全然違和感がない。日本人の私はいくらハロウィーンだからと言って仮装して電車に乗るのは気がひけるなと思い、UBERで友人との待ち合わせ場所に向かった。そこで気がついたのは、ニューヨークのハロウィーンと言ってもエリアによって雰囲気が全然違うという事だ。

私の住むヘルズキッチン周辺は、若い子が集まるゲイバーが多く、夕方までは普段とあまり変わらない雰囲気だった。それがチェルシーのタウンハウス(『セックス・アンド・ザ・シティ』のキャリーが住むような家)が集まるエリアでは、入り口の階段で大人たちがキャンディーをいっぱいに入れたボールを抱えて、仮装した子供たちが来るのを待っている。ニューヨーク大学のキャンパスが近くにあるユニオンスクエア周辺は、仮装した若者たちでひしめき合っていた。そんなエリアごとに変わる雰囲気を楽しみながら私が向かったのは、ニューヨーク名物、そして全米で一番大きな規模を誇るハロウィーンパレードである。

1970年代に始まったこのパレードは、毎年5万人以上が参加し、見物客を含めると200万人近くが世界中から集まるという。今年のハロウィーンは、同日にニューヨークでトラック暴走テロが発生したという事もあり厳戒態勢の中パレードが行われ、ニューヨーク市長と州知事が先頭を歩き、テロに屈しない姿勢を示した。
 


Brian Stelter公式Twitter(@brianstelter)より
 
東京ディズニーランドとは桁の違う混み方に私は人酔いしながら、なんとかパレードを見られるポジションを確保。ハロウィーンの定番、マイケル・ジャクソンの『スリラー』に合わせて踊る人や、アフリカン・ミュージックに合わせて竹馬のようなものに乗り練り歩く集団、ラテン音楽に合わせ踊り狂う人、クリエイティブすぎてもはやなんだかわからない人など、約3時間に渡り様々な仮装や音楽を楽しむ事が出来た。

雑多だけれども、様々な文化を感じる事の出来たニューヨークのハロウィーン。世界中の文化が主張し合いながら新しいものを生み出す、個性豊かで素敵なニューヨークを垣間見たような気がした。

 

Kay/NY在住TVコーディネーター&プロデューサー

日本のFOXチャンネルで約7年に渡りエンタメ情報番組のプロデューサーを経験した後、フリーランスに。現在はNYを拠点に活動中。アメリカのエンタメと美味しい食べ物をこよなく愛し、NYの最新情報を収集・探検する毎日を送っている。