From NY:2018年秋冬のトレンドは?ニューヨーク・ファッション・ウィークを現地からレポート!

今月2月8日から14日まで開催されたニューヨーク・ファッション・ウィーク。この時期になると、お洒落な人やモデルたちとすれ違ったり、ファッション関係の広告やゲリラショーなど、街を歩いているとワクワクする。しかし、今回のファッション・ウィークは活気がいまいち感じられないものだった気がする。というのも、全米を賑わせているセクハラ告発運動による影響や、コレクションをニューヨーク以外で行うデザイナーが相次いだからだ。とは言え、アメリカを代表するデザイナーのラルフ・ローレン(一番上の画像)やマイケル・コースマーク・ジェイコブスなどを始め大小100以上のファッションショーや展示会が開催された。

 


New York Fashion Week公式Instagram(@nyfw)より

 
中でも話題を集めたのが、ジル・サンダーやクリスチャン・ディオールのデザイナーを経てカルバン・クラインのデザイナーを務めることになったラフ・シモンズによる、カルバン・クラインのファッションショー。納屋に工事の足場や曲がった鉄材などが組み合わされ、アンディ・ウォーホールの作品を彷彿とさせるペイントが壁に施された会場で、その床には10cm近くのポップコーンが敷き詰められている。遠目から見るとそれが雪の様に見える。ショーの内容も、シルバーをキーカラーに、消防服からインスパイアされたコートやニットで出来たヒジャブ(イスラム圏の女性が頭に巻くスカーフのようなもの)など奇抜な中にもカルバン・クラインらしいドレスやシグネチャーであるウェスタンシャツなど、会場とマッチしたクールなコレクションだった。

 


CALVIN KLEIN公式Instagram(@calvinklein)より

 
今回のコレクション全体を通してのキーワードは、全米を賑わしているセクハラ告発問題のキーワードと同じく#Me Tooだった。女性らしいシルエットながらも、露出やセクシーさは少し控えめで凛としたデザインが多かった様に思う。オルセン姉妹が立ち上げたファッションブランドThe Rowは、エレガントながらも着るものを守る様なコートが目についた。マーク・ジェイコブスのショーでは、ケープやボウ、オーバーなパフスリーブなど、80年代に銀幕で活躍した女性の主人公たちを彷彿とさせるデザインのものが多かった。またヴィクトリア・ベッカムのショーでは、女性らしさの中にもレギンスやメンズシューズと取り入れ、洗練されスポーティーで実用性を兼ね揃えた素敵なコレクションだった。

 

@jamiebochert 💚 @crispiccone 💜 #MJFW18

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マーク・ジェイコブス公式Instagram(@marcjacobs)より

 
社会的な問題をデザインの中に取り込みファッションとして定義するという意味では、非常に力強いファッション・ウィークだったと思う。しかし、ニューヨークを代表するデザイナーの一人、アレキサンダー・ワンが今季を最後に、2月と9月に行う従来の枠から外れ、6月と12月にコレクションを行う旨を発表。カニエ・ウェストは、コレクションをインスタグラムで発表するなど、ファッション・ウィーク離れをするデザイナーが後を絶たない。とは言え、ニューヨーク・ファッション・ウィークは全世界から毎年23万人もの人を呼び込み、年間およそ980億円もの経済効果をもたらす、一大イベントである。ファッション業界を取り巻く環境に対応仕切れていないファッション・ウィーク。今後どの様に変わっていくのか注目していきたいと思う。

 

Kay/NY在住TVコーディネーター&プロデューサー

日本のFOXチャンネルで約7年に渡りエンタメ情報番組のプロデューサーを経験した後、フリーランスに。現在はNYを拠点に活動中。アメリカのエンタメと美味しい食べ物をこよなく愛し、NYの最新情報を収集・探検する毎日を送っている。