アメリカで今年最も話題になった新番組が、来月、日本でも放映になる。「9-1-1:L.A.救命最前線」は、テレビ界のヒットメーカー、ライアン・マーフィーがプロデュースする新ドラマ。タイトルは緊急時の電話番号で(日本では警察は110番、消防は119番だが、アメリカではどちらも911)、ドラマは、L.A.を舞台に、その電話を受けるオペレーターや、すぐ現場に向かう救命隊員たちの日常を描くものだ。
今、最もHOTな英国俳優、オリバー・スタックが本作で大ブレイク!
アメリカでの放映開始は1月。初回から素晴らしい視聴率を獲得し、FOXのドラマとしては、2015年の「Empire 成功の代償」以来、最高のシリーズプレミアを記録。アメリカでは、次のシーズンがあるかどうかは視聴率の様子を見て決まり、現在のシーズンが終わるギリギリまで判断が下りない場合も多いのだが、今作には、第2話が放映された段階で、早くも次のシーズンにゴーサインが出ている。この第1シーズンは10話構成で、シーズン最終回は3月に放映された。第2シーズンは今年後半スタートで、16話構成となる予定だ。
毎回、いろいろな“緊急事” の状況が複数盛り込まれ、とにかくスリル満点。だが、人の命を救う英雄的な側面に終始するのではなく、彼らはまた人を救えない事態にも直面するのだという事実も描かれるのが、何よりも大きな魅力だ。彼らが家に帰ってから直面する介護問題や配偶者との関係などもキャラクターに深い人間味を加え、共感と感動を呼ぶ。
仕事の場において視聴者の視点に最も近いと思えるのは、今作でブレイクを果たしたオリバー・スタークが演じるバックという名の新人だろう。彼の上司をアンジェラ・バセットと「シックス・フィート・アンダー」のピーター・クラウスが、電話オペレーター役を「アメリカン・ホラー・ストーリー」のコニー・ブリトンが演じる。バセットは、エグゼクティブ・プロデューサーも兼任。オスカー候補入りしたこともある59歳のバセットは、コンスタントに映画とテレビに出演してきた人ではあるが、今年はこのドラマと「ブラックパンサー」が同時に大ヒットしたおかげで、あらためて時の人となっている。