5月にニューヨークで最も盛り上がるイベントと言えば、やはりMET GALA。これは、ニューヨーク・メトロポリタン美術館の衣装研究所の資金集めの催しで、衣装研究所が毎年開催するファッション展示会のオープニング・イベントでもある。US VOGUE編集長のアナ・ウィンターをはじめとする錚々たるメンバーが共同主宰し、名だたるセレブが集まるとあって、その装いに全世界のメディアが注目する世界最大規模のファッションイベントだ。この催しに出席出来るのは、約600名。真のセレブ、そしてその年に活躍した俳優やアーティストが招待されるとあって、MET GALAに招待されるかどうかは、人気バロメーターの一つにもなっている。
王冠や十字架など、宗教モチーフをファッションに取り入れたセレブの装い
記念すべき70回目を迎えた今年の展示は、「天国のボディ : ファッションとカトリックのイマジネーション」をテーマに信仰とファッションの関係を掘り下げている。招待されたゲストは、このテーマに合う服装でイベントに出席しなければならない。縛りがある中でのドレス作りとドレス選びということで、デザイナーやスタイリストたちにとってはかなりの腕の見せ所である。レッドカーペットではエンブロイダリー(刺繍レース)、バラ、十字架などで装飾されたドレスが多く登場した。