From NY:畑がなくても野菜は育つ!狭いNYだから生まれた、新しい農業ビジネス

高層ビルが建ち並ぶニューヨーク。約850万もの人が住む市内では、昔からユニークな土地活用が行われてきました。ルーフトップにある養蜂所や、ハイラインのような空中公園。最近では、イーストリバーにたたずむ船の上の菜園などなど。そんな中、ここ1、2年注目を集めているのがブルックリンに出来た世界初ルーフトップのワイナリーです。

 

NYでブドウを育ててワインを生産するレストラン「Rooftop Red」


ルーフトップレッド公式インスタグラム(@rooftopreds)より。NYの高層ビルを背景に、ぶどうが栽培されている様子。

 
アメリカのワインと言えば、カリフォルニアワインを想像する方が多いかと思いますが、実はニューヨーク州は、カリフォルニア州、ワシントン州についで、全米で3番目にワインの生産量が多い州なんです。しかしニューヨークのワイナリーと言えば、今までは市内から車で 1〜2時間ほど走った郊外がほとんど。近年、ブルックリンなどでワインの醸造のみを行うアーバン・ワイナリーというスタイルが流行り始め、「Brooklyn Winery」や「The Red Hook Winery」など、なかなか評価の高いワイナリーが登場し始めていました。しかし「Rooftop Red」はぶどうの栽培から醸造までを全てブルックリンで行う、正真正銘のブルックリン産ワインが飲めるワイナリーなんです。

 
Rooftop Reds
http://www.rooftopreds.com/
299Sabds St, Bldg 275
Brooklyn, NY 11205
TEL:703-582-86095
※要予約

 

時代はエシカル消費!NYで活性化する地産地消のムーブメント

オーナーのデヴィン・ショーメイカー氏は、ニューヨーク郊外でワインの勉強をしていましたが、ワイン作りを市内で出来ないか学生の頃から試行錯誤していたそうです。兄と友人と共に、兄の家の屋上でぶどう作りを何度か試み、クラウドファンディングのキックスターターで資金を募ってワイナリーを2015年にオープン。昨年の秋に初めて、NYのルーフトップで作られたぶどうから出来たワインが出来上がりました。ワイナリーとして採算が見合うまで成長するにはだいぶ時間がかかりそうですが、ルーフトップを一般に解放していて、ワイン好きが集まるコミュニティー・スペースとして賑わっています。

 


ルーフトップレッド公式インスタグラム(@rooftopreds)より。一般公開された屋上では、ヨガクラスも行われている。

 
またワインテイスティングはもちろん、パーティ用にスペースレンタルをしたり、定期的にワイナリー主催のディナーパーティやヨガ、ルーフトップムービーなどのイベントも開催したり、マンハッタンから10分で行けるワイナリーとして新しもの好きのニューヨーカーたちの間でも話題になっています。

ところで最近、ニューヨークに住む若い起業家たちの間で、最新技術を駆使しながら都会で農業を営む人たちが増えてきています。中でも「Square Roots」は貨物用のコンテナー内で水と養液とLEDを使ってほうれん草やレタス、ハーブなどを育てていて、市内のおしゃれなスーパーなどで売られています。値段はちょっと割高だけど、きちんと野菜の味がして美味しいです。

 


Square Roots公式Instagram(@ squarerootsgrow)より。NYの野菜工場で野菜が生産される様子。

 
ルーフトップ・ワイナリーやコンテナーでの野菜作りなど、私の想像力では思いもつかなかったビジネスが生まれるニューヨーク。今後どんな新しいビジネスが展開するのかとても楽しみです。

 

Kay/NY在住TVコーディネーター&プロデューサー

日本のFOXチャンネルで約7年に渡りエンタメ情報番組のプロデューサーを経験した後、フリーランスに。現在はNYを拠点に活動中。アメリカのエンタメと美味しい食べ物をこよなく愛し、NYの最新情報を収集・探検する毎日を送っている。