第70回エミー賞のノミネーションが、西海岸時間7月12日に発表される。投票は先月25日に終了しており、関係者は今、ドキドキしながらその日を待つばかりだ。
今年も「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」が本命!復活した「ゲーム・オブ・スローンズ」が対抗に!?
テレビといえば地上波のメジャーネットワークを意味し、エミーの顔ぶれもいつも同じだったのは、昔のこと。ケーブルチャンネルやストリーミングサービスが次々にオリジナル番組を送り出す現代は、テレビ関係者である投票者すら、全番組を見るのが不可能なほどだ。ノミネーションに食い込むための競争も激化する一方。昨年はHuluの「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」がストリーミングの作品として初めてドラマシリーズ部門を受賞し、新たな歴史を作った。今や、誰にでもチャンスはある時代だ。今年のエミーでも、「ハンドメイズ〜」は第二シーズンで大健闘しそうな気配。多くのアワード予測専門家は、今作がドラマシリーズ部門、主演女優部門(エリザベス・モス)、助演女優部門(アン・ドード、アレクシス・ブレデル)などに候補入りすると予想している。ほかにドラマシリーズ部門に入りそうなのは、エミー常連の「ゲーム・オブ・スローンズ」(HBO)、「ザ・クラウン」(Netflix)、またメジャーネットワークの唯一の望みと言えるNBCの「THIS IS US 36歳、これから」など。「ジ・アメリカンズ」(FX)、「ウエストワールド」(HBO)、「ホームランド」(Showtime)、「ストレンジャー・シングス」(Netflix)にも希望がある。
今年のホストは、NBCの人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」からコメディアンのコリン・ヨースト(左)とマイケル・チェに決定! © Television Academy.
「Veep/ヴィープ」が抜けたコメディシリーズ部門は、混戦の模様…
コメディシリーズ部門は、この部門の強敵「Veep/ヴィープ」(HBO)が、今年は新シーズンの放映がなく、対象外。今年活躍しそうなのは、Amazonの新シリーズでゴールデン・グローブ賞を獲った「マーベラス・ミセス・メイゼル」、やはりニューフェイスであるNetflixの「GLOW」、あとは前にも候補入りしている「アトランタ」(FX)、「Black-ish」(ABC)、「モダン・ファミリー」(ABC)、「ラリーのミッドライフ★クライシス」(HBO)、昔のエミー受賞番組のリバイバル版「ふたりは友達? ウィル&グレイス」(NBC)あたりだろうか。「マーベラス〜」の主演女優レイチェル・ブロズナハン(先日亡くなったケイト・スペードの姪でもある)はゴールデン・グローブ賞を受賞し、エミー賞も期待できるが、コメディシリーズ主演女優部門には、今年のオスカー受賞者である「Mom」(CBS)のアリソン・ジャニーという手強いライバルがいる。