『プリズン・ブレイク』シーズン5は毎週月曜21:00ほかより、FOXチャンネルにて放送中!(詳細はこちら)
前回「『プリズン・ブレイク』VS昭和の脱獄王 白鳥由栄 パート1」として、昭和の脱獄王・白鳥由栄について詳しくご紹介しました。今回は、ドラマを交えて、マル秘考察をご紹介します。
1. ゴシキヒワは○○を象徴?
『プリズン・ブレイク』内で、仲間同士の連絡に使われた掲示板「europeangoldfinch.net」。このサイト名となった「ゴシキヒワ」は、キリスト教を信じる人においては、非常になじみ深い鳥です。というのも、「アザミ」と呼ばれるキク科のチクチクした植物の種を食べる習性があるからです。
キリスト教において「アザミ」は、受難の象徴。それを食べる「ゴシキヒワ」も受難の象徴として、宗教画などのモチーフによく好まれていました。マイケルがこれからさらに苦悩に巻き込まれる事を暗喩していたサイト名だったのではないでしょうか。ちなみに、白鳥由栄自身も脱獄する度に受難に苛まれていました。
※ちなみに「europeangoldfinch.net」は、放映当時はWebサイト自体を番組が運営されていたそう。芸が細かいですよね。
2. アブルッチと脱獄王
『プリズン・ブレイク』にはマイケル以外にも沢山の魅力的なキャラクターが登場します。アブルッチもその一人。彼は、とある事件がキッカケでキリスト教に深く信仰を持ちます。その事件の直後アブルッチの監獄のシミが、キリストの顔に見えるというエピソードが紹介されます。
この辺りは、他の脱獄ものと同じくキリスト教を暗喩するエピソードとの関連付けが興味深いですよね。『グリーンマイル』『暴力脱獄』『ショーシャンクの空に』などの名作映画は、キリスト教を知っていると深く作品を理解することが出来ます。また、邦画の『板尾創路の脱獄王』という映画は囚人自身がキリストとダブる部分も。ちなみに板尾創路が演じた鈴木雅之ですが、白鳥由栄がモチーフになっていることは言うまでもありません。
3. ゴールデンカムイとの奇妙な共通点
「マンガ大賞2016」を受賞した、『ゴールデンカムイ』という漫画をご存じでしょうか?この漫画にはコメディリリーフ的な立ち位置として白石由竹というキャラクターがいます。作中では、脱獄王として名をとどろかせているキャラクター。身体能力も高く、油を体に塗りたくって鉄格子をすり抜けたり、クワガタののこぎり部分を活用して脱獄したり、歯に弾薬を隠し持ったり……。奇想天外な脱獄手法や変顔で人気です。
名前からわかるように、白鳥由栄がモデルのキャラクターですが、『プリズン・ブレイク』とも共通点があります。それは白鳥に彫られた「入れ墨」。この『ゴールデンカムイ』は、囚人に彫られた入れ墨を奪い合って金塊を探し出すというストーリー。入れ墨がなければ、最終的なゴールまでたどり着けません。一目見ただけではわからない入れ墨の意味。白市由竹というキャラクターを通じて、2つの作品が繋がり合っていると言えるのではないでしょうか。
『プリズン・ブレイク』シーズン5は毎週月曜21:00ほかより、FOXチャンネルにて放送中!(詳細はこちら)